ヴァイオリン販売価格表
「金（gold）」「不動産」「株」「美術品」etc
どれも一時的に値が上がったとしても永遠に価値が保全されるものではありませんでした。
そのことは歴史が証明しています。
ヴァイオリンも例外ではありません。
何より、楽器は音楽を奏でるための道具であって金融資産ではないはずです。
証明書を何通付けてもそれは変わりありません。
しかしながら良いヴァイオリンを持つ意味は充分あります。
良いヴァイオリンは「音」、「性能」という、かけがえの無い「財産」を 長い期間保ち続けることができるからです。
寿命はあらゆる楽器の中でヴァイオリン族が最も長いといえるでしょう。
ところで、良い楽器は必ずしも高価であるとは限りません。 また、古い楽器とも限りません。
逆に言えば、無理をして値段が高いものや古いものを購入されても、それが必ず「良い楽器」である保証はないのです。
製作者、年代、国籍、価格にかかわらず、つくりがきちんとしていて健康状態が良く、道具としての性能を満たしたもの。 そして、弾き手の奏法と相性が良く、最終的にそのヴァイオリンの音が気に入れば、それはその人にとって「価値」のあるヴァイオリン、「良い」ヴァイオリン と言えるのではないかと私は考えます。
人の意見や評判に左右されることはないのです。
また証明書は言ってみればただの紙切れに過ぎません。その有無によって自分自身の楽器への評価が変わるというのはおかしな話でしょう。
ヴァイオリンは1台1台がそれぞれみな違います。
たとえ、同じ製作者が同じ時期に製作したとしてもそうなのです。
それは人間の顔や性格がそれぞれ違うのに似ています。それぞれが個性ある存在なのです。
私が選び抜いた1台。ここにしかない1台を、是非、貴方の手で鳴らしてみて下さい。
製作者の Marino はブルガリア出身ですが、クレモナの製作学校を卒業、その後 Giorgio Scolari を始めとしていくつかの工房で働き、現在は独立しCremonaに工房を開いております。
私は G.Scolari の下で楽器を作っている頃からずっと彼の楽器を見ていますが、現在の製作スタイルはその頃からは随分と変わっております。
次に移った工房で働く頃から随分と作り方が変わってきて、現在は非常に充実した音を持つ楽器を作るようになりました。特にこの楽器は、新作ヴィオラの中ではトップクラスの音を持っていると私は確信します。
イタリア新作ヴィオラは鳴らない、鳴らしにくいとお感じの方、また、音は大きいけれどヴィオラとしての深みに欠けるというご不満を持ちの方、是非この楽器をお試しになられてみてください。
きっと新作とは思えない 充実したC線の響き、多彩な表現力に魅了されることと思います。
この楽器はGiuseppe Ornati 1921 をモデルとしたもので、均整が取れていながら、実に堂々としたボディを持っています。ただし、ネックは細めに作られておりますので、女性の奏者の方にも弾きやすくなっております。
■ Christo Marino 最新情報
2014年に入りMarinoの最新作のヴァイオリンを見る機会がありました。
最近はオールド仕上げに専念しているようでなかなかの仕上がり、音でしたが、値段を聞いてびっくり、おそらく皆様への販売価格はヴァイオリンでも350万円前後（レートに因る）になってしまいそうです。
何でも、このChristo Marinoはイタリアの名ヴィオラ奏者 Bruno Giuranna の楽器を製作したところ、Giurannaはその出来栄えにすっかり感心し、Marinoの楽器がたいそう気に入ったそうです。
そしてその噂は瞬く間にプレーヤー仲間に広がり “ヤツの楽器はなかなか良い” と評判がたったとのこと。
その結果、現在は我々楽器商へ楽器を（業者価格で）卸すという従来のお願いモードのスタイルではなく、専ら演奏家へ直に販売しているようです。それで楽器の値段も随分と上がったということのようです。
したがって、今後はもう前のような価格で皆様にMarinoのヴァイオリンやヴィオラをご購入していただくことができなることは確実です。（だいたい頼んだところで業者相手に作ってくれるのかどうか・・・）非常に残念に思います。
まあ名前が売れ、高い値段で演奏家に直に楽器を販売できるようになる。これはヴァイオリン職人にとってとっては理想的なことに違いないのですが・・・・
※を付けた楽器につきましては、 演奏活動、コンクール、受験等を対象にお貸し出し（レンタル）を行っております
ヴァイオリンの販売価格は為替の影響等により変動することがあります
を付けた楽器は音が聴けます
↑表からは上手く探せないという方は↑