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Ernst Heinrich Roth ( Ruggeri Copy ) 1923 Markneukirchen

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イタリア新作ヴァイオリン並のお値段で、オールドイタリアンの雰囲気を持った、モダンの年代のヴァイオリンがお求めになれるとしたらどうでしょうか?今回はそんなご提案です。

ドイツモダンヴァイオリンのご紹介です。
今も生産が続いている“Roth”。お茶の水界隈のお店が力を入れているあのヴァイオリンです。ですが、これはその創始者 Ernest Heinrich が作ったヴァイオリンです。私は現代のドイツマイスターものと呼ばれる楽器たちはどうも好きになれないのですが、こういった古い時代のものの場合、本当に感心させられることが、しばしばあります。 (その辺りの話はこちら Heberlein.jr やこちら Berger にも書いておりますのでご参考になさってください)

このヴァイオリンはFrancesco Ruggeri のコピーです。皆様もご存知のように、Strad や del Gesu のコピー楽器というのは最も普通に見られるものです。たとえそうだと謳っていなくても、世の中の99%のヴァイオリンは、その2大巨匠のコピーと言っても過言ではないでしょう。残りの1%が J.B.Guadagnin、N.Amati 、Pietro Guarneri 、J.F.Pressenda などのコピーという内訳です。
そういった中で “Ruggeri” のコピーのヴァイオリンというのはかなり珍しい部類に入ると思います。でも、 当時の資料によりますと、Ernest Heinrich Rothは相当な種類のイタリア名器 コピーシリーズを作り出していたとのこと、当時の人々にとってはそれほど“レアなヴァイオリン”ではなかったのかもしれません。

裏板の材料の扱い、スクロールやf孔の雰囲気など、N.Amati の弟子であったF.Ruggeri の感じを良く出しています。つまりAmati にも通ずるものがあるということです。
このようなヴァイオリンをご覧いただければ、最近のドイツ量産ヴァイオリンは中上級品は一応「マイスターメイド」と言っていますが、いかにヴァイオリンの「雰囲気」を失ってしまったものなのかがよくおわかりになることでしょう。

深みがあり柔らかく漂うようなこのヴァイオリンの音はまさに外観の柔らかな雰囲気とぴったり合致しています。
この楽器はイタリアンオールドヴァイオリンへの憧れを充分に満たしてくれるものと言えるでしょう。