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クレモナのヴァイオリン~サルヴァトーレ・アッカルドとの旅|DVD

DVD:クレモナのヴァイオリン~アッカルドとの旅

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クレモナのヴァイオリン~サルヴァトーレ・アッカルドとの旅

1. ストラディヴァリ博物館
2. ビソロッティ工房
3. ブルース・カールソン工房
4. クレモナ市庁舎展示室
5. マスタークラス

収録:2011年 クレモナ 日本語字幕付

クレモナという町はヴァイオリンに関係する人々全てにとって特別な町でしょう。しかし、ヴァイオリン製作地として有名になる以前にも12世紀にできた大聖堂は、中世後期の音楽活動に重要な役割を持ち、また16世紀からは音楽の中心地として多くの音楽家を送り出していました。
1600年~1700年代にはアマーティ家、グァルネリ家、そしてストラディヴァリの工房が軒を並べクレモナのヴァイオリン製作の黄金期を迎えたのです。
このDVDは、名ヴァリオリニスト、サルヴァトーレ・アッカルドが由緒あるクレモナを案内するというもので、博物館の内部、製作者の工房、市庁舎での楽器試奏とレクチャーを交えながら楽しませてくれます。居ながらにしてクレモナ小旅行ができてしまうといったところでしょうか。

ストラディヴァリ博物館はストラディヴァリの道具や型などが展示されていて、楽器の展示はありません。しかし、道具を通して当時のストラディヴァリの仕事ぶりを知ることができるという点では、製作者にとっては非常に重要な場所だと思います。ここでは、市庁舎でいつもバッハのパルティータの1番を弾いているモスコーニ氏が一緒に案内をしてくれています。
次はビソロッティ工房、ここでアッカルドは自身のデル・ジェスを披露。弾いてみせます。
そして次は調整に出していた楽器を受け取りにカールソンの工房に。その楽器は何とバッハ無伴奏ヴァイオリンソナタ&パルティータ全集で書いたマッジーニ 1620年でした。ここでもアッカルドは弾きますが、明らかにマッジーニの音は特徴があります。低音が独特ですね。
そしてお待ちかね市庁舎の展示室。またモスコーニさんが登場。
ここではストラディヴァリ 1715やデル・ジェス 1734そしてアンドレア・アマティ 1566をアッカルドは弾きます。とりわけ気に入ったように見えたのがアンドレア・アマティ 1566。これについては相当語っていました。とにかく、このアマティのような古い年代の楽器が状態良く保存されていることは驚異的だと私も思いました。
アッカルドが市庁舎のヴァイオリンを弾いたCDは以前クライスラーへのオマージュその他のヴァイオリン名曲聞き比べCDでちらっと紹介しております。アッカルドのこの楽器への思い入れを聞いたらこのCDのアンドレ・アアマティの音を改めて聴き直したくなりました。

マスタークラスの映像は一部は先日アッカルドマスタークラスで紹介したものと同じでした。
最後にアッカルドは生徒の育て方について興味深い話をします。

若い世代の生徒はひとりひとり違った成長の仕方をする。それに関しては親の役割が極めて重要であると彼は言います。
生徒の親がせっかちだと、無理に難曲を弾かせようと押し付ける。多くの才能が親につぶされるのを見て来たとアッカルドは言うのです。

日本の場合は親もそうなのかもしれませんが、先生がそうしていることも多いのではないでしょうか?