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弦楽器店での弓の選定法

第11回です。

今回も弓の話の続きです。

前にお話ししたように、弓の良し悪しは材料で殆ど決まります。

われわれ業者はスティックを手でしならせてみて 弾力性を見たりすることもありますが、最終的には 弾いてみなければわからないものです。 それをチェックするのが下記の方法です。

【弓の選定法】

1)適切な反り(弓の毛を緩めてみるとわかります)のチェック

まれに、スティックに適度な反りがあっても、 弓の毛が短いとき、また湿度により弓の毛が短く縮んだときなど、 毛を緩めてもステイックに毛が付かない常態になるときもあります。

2)発音の良さ 音の立ち上がりがはっきりしているか

3)音の滑らかさ 低弦をゆっくり弾いたとき雑音無く音が出るか 小さな音を弾いたときも、かすれないで音が出るか

4)持ちやすさ、弾きやすさ、安定感 持ったときのバランス が良いか 弓が弦に吸付く感じか、ボウイング中にふわふわしないかどうか

何本か弾き比べるときは、並べておいて、 短いフレーズを次々に弾き比べることが大事です。

あまり1本の弓を長い時間弾くと、体の方で弾き方を調整して しまいますので、弓の違いがはっきりわからなくなってしまうのです。

また、新作ボウですと、フロッグの親指をいれる部分の角が あたって痛い場合があります。
初心者の方などはこういう弓を「弾きにくい」と感じてしまう 場合もあるかもしれません。
この部分は職人さんに削って弾きやすく直してもらえる部分です。 ですから、弓選びの際は気にする必要はありません。

その他弓選びには関係ありませんが、弓にまつわる事故は実に絶えません。
使わないときはたとえ、短時間であっても必ずケースにしまうように しましょう。
また、狭いところで弾く場合は、壁や天井に気を付けましょう。

楽器はたとえ割れてしまっても、優秀な技術者が、丁寧な修理を施せば 見た目、音とも殆ど影響無いレベルまで直すことができます。 しかし、弓は材料の弾力性や剛性が命ですから、折ってしまった弓はたとえ見た目にはうまくつなぎ合わせても、もとの性能は蘇りません。