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ミハイル・シモニアン|ハチャトゥリアン&バーバー ヴァイオリン協奏曲

ミハイル・シモニアン、Christophe Landon

DG/477 9827
国内盤 UCCG-1545

ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲
バーバー:ヴァイオリン協奏曲
バーバー:弦楽のためのアダージョ

ヴァイオリン:ミハイル・シモニアン
クリスチャン・ヤルヴィ指揮   ロンドン交響楽団
録音:2011年5月   使用楽器:Christophe Landon 2010

ミハイル・シモニアンは1986年、ノヴォシビルスクで、アルメニア人の父親とロシア人の母親とのあいだに生れます。5歳からヴァイオリンを学び、サンクトペテルブルクで開かれた全ロシア・コンクール、シベリア・ヴァイオリン・コンクール、モスクワで開かれた全国コンクールでそれぞれ優勝。
1999年ニューヨークに移住し、アメリカ・ロシア・ヤング・アーティスツ・オーケストラ(ARYO)との共演でリンカーン・センターにデビュー。ARYOとマリインスキー・ユース・オーケストラとのジョイント・コンサートで、シマノフスキのヴァイオリン協奏曲第1番を演奏し、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場にデビュー。2004年フィラデルフィアのカーティス音楽院(ヴィクトル・ダンチェンコに師事)を卒業。シモニアンはロシアに戻り、帰国後すぐに祖国の主要オーケストラに招かれて共演。ロシア・ナショナル管弦楽団でのデビューを、『モスクワ・タイムズ』は「彼は同じノヴォシビルスク生まれのマキシム・ヴェンゲーロフ、ワディム・レーピンと並ぶスーパースターになるべく運命づけられている」と評しました。2010年ニューヨーク・フィルハーモニックにデビューしています。
日本にも2009年1月、急病のコリヤ・ブラッハーの代役としてトッパン・ホールでデビュー。2010年9月にはNHK交響楽団定期演奏会にソリストとして出演しています。

ハチャトゥリアンというと民族色豊かな土俗的な曲を多く作曲しており、このヴァイオリン協奏曲も全編アルメニアの民謡にあふれています。ところがシモニアンの演奏はそういった民族色を強く打ち出す方向のものではなく、軽く淡いタッチの洗練されたものです。その結果ハチャトゥリアンがまるでフランス音楽のように上品(?)聴こえるのは驚きです。ですから、何となくこの曲の濃い、泥臭いところが嫌いだ(ダサい)という方はこの演奏をお聴きになられると曲の印象が相当変わるのではないかと思います。
また1楽章のカデンツァをアルメニアの現代作曲家アヴァネソフに依頼してそれを弾いています。これが民族音楽と現代音楽を合体したような面白いもので、それがまたこの演奏が従来の土俗的な演奏の流れとは違ったものに聴こえている要因かもしれません。

録音はこの動画、Simonyan – Violin Concerto – Khachaturian  からは教会を使っていると思われますがその割には残響の少ないもので、おそらく曲の性格、演奏の性格に合わせたのでしょう、ソロの音は近めに録られています。ハチャトゥリアンには合っているかと思いましたが、バーバーはもう少し音にふくらみ、柔らかさがあっても良いように思います。ちょっと直接的、音がきつい、平面的と感じるところがありますね。特に第1楽章が気になるように思うのですが・・・

使用楽器はライナーノーツには明記Christophe LandonのヴァイオリンとオリジナルのStrad
されてはいませんが、ライナーノーツ(英文)の記述中にChristophe Landon のヴァイオリンに心酔し、出来上がるや否やコンサートで使用したとのくだりがあります。
右の画像の右のヴァイオリンがLandon 2010、左がそのモデルとなったStradivari 1734“Willmotte”です。
ヴァイオリンの話は検索しますとWEB上で interview with Mikhail Simonyaninterview : Khachaturian and Barber concertos に詳しく書いてありました。これを読みますと、この録音にもLandonを使用していることがわかりますね。またインタビューアーの突っ込みのおかげで、楽器の金額の話までに至ってしまって、それがバレてしまったところは面白いですね。
とにかくシモニアンが「どんな銘器よりも自分はこの楽器を選ぶ」とChristophe Landon 2010にどれほど入れ込んでいることか。この英文記事を読むと良くわかります。確かに楽器を信頼することは大切なことだと思います。

同じくWEB上に、おそらくLandonのヴァイオリンを使ったと思われる動画もございましたので、ご参考までに併せてご案内しておきます。Violinist Mikhail Simonyan Plays Tchaikovsky’s Waltz, Scherzo & Melody Mikhail Simonyan (Violin) です。確かにパワフルなヴァイオリンのようですね。