当初の目的だったイタリア新作ではなくドイツ新作ヴァイオリンを購入

お 客 様 の 声 1. ( 三鷹市在住 R.K さん )


R.Kさんと 愛器 Joachim Schade (ヨアヒム・シャーデ)

サラサーテ 北見(以下S): 本日はお客様のR.Kさんにいろいろと伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。まず、ご来店のきっかけは何でしたでしょうか?

R.Kさん(以下K): 気にしていたある製作者の新作楽器がこちらに置いてあることをWEB上で知ったので、その試奏に伺ったのがきっかけでした。

S: そうでしたね。その楽器の印象はいかがでしたか?

K: 他のお店でもその製作家の楽器は試したことがあったのですが、こちらの楽器の方が全然良かったです。イタリア新作というと鳴らしにくい楽器が多いのですが、こちらではそういう鳴らしにくさがなかった。それにお値段もかなり安かったですしね(笑)。 かなり満足度は高かったですよ。

S: でも結局、その楽器をお求めにはならなかった・・・それは何故だったのですか?

K: その楽器よりも自分の気持ちにフィットする楽器、本当に自分が望んでいる楽器に出会ってしまったからです。
あのときは今まで使っていた楽器が音が通らなくて苦労していました。だから、次に買う楽器は多少音が固めでも、とにかく音が大きいことを優先しようと思っていました。
ところが、次に出していただいた楽器を弾いてみたら、最初の楽器とタイプは違うのだけれど、何か自分の気持ちに寄り添うような感じがしたんです。イタリア新作でありながら、少しオールド風の落ち着いた音がしましたね。このような音色も捨てがたいと思いました。

S: その心が動かされたご様子をみていて、私がもう1台、「ご予算オーバーですけれど、こちらの楽器はどうでしょうか?」と あの楽器をお出ししたのですね。

K: ええ、そうでした。 それがまさに運命の出会いでした(笑)。

S: Kさんが弾かれているときの表情や弾き終わった後に言っていただけた言葉から、ひょっとしたら最初に弾いていただいた楽器のような強い張りのある音よりも、しなやかで深みのある柔らかい音がお好みなのではと思い、最後にあの楽器を試していただいたわけなのですが、ピッタリはまりましたね。
それが今使っていただいている Joachim Schade (ヨハヒム・シャーデ)だったわけですが、最初はちょっと不思議そうでしたね。

K: ええ。新作なのに本当にオールド名器のような深い音がする。しかし反応が凄く良くて音量もかなりある。板が薄いわけではないのに重さが軽い。普通なら相反する要素が同居していることが不思議でした。どうしたらこんな楽器が作れるのだろうと本当に信じられないという気持ちでした。

S: それは私も全く同じでしたね。初めて Joachim Schade に出会ったとき、私もまさにそう感じました。
確かに不思議で、不安にも思いました。しかし、重さが軽くても、音がこもったり反応が悪いわけでは全くないし、音量もかなりありますから・・・・ しばらくの間、店に置いて何度もテストしてみて、何も問題が無いことが私自身でしっかりと確認できました。それでお客様に自信を持ってお薦めしているのです。
でも、Kさんのご購入のご決断は早かったですね。

K: 予算は当初の予定よりオーバーしてしまいましたが、オールド名器に匹敵する音が、イタリア新作巨匠クラス並の値段で手に入ると考えれば決して高くはないと思いましたね。それですぐに決断しました。
実際にステージで何回か弾いていますが、前方だけでなく、裏板から後方へも音が出ているような感じで、ピアノ伴奏者にも音が聴き取りやすいなどと言われます。舞台上ではそんなに大きな音で弾いているつもりはないのですが、録音などを聴くと良く音が通っていますね。

S: 私もお売りしたときから、随分と楽器の音が変わってきていると思います。その後試みられている弦のチョイスや調整などのせいもあるかもしれませんが、音の密度が高まってきて、柔らかさがありながら芯のある音になってきたように思います。
ところで、Kさんにはその後サラサーテで様々な価格帯の楽器や弓をお試しいただいておりますが、その感想などをいただけますでしょうか。

K: どの価格帯の楽器も実に良く鳴るというのが正直な感想です。ですから、別にそれほど高い金額を出さなくても十分満足できる楽器が見つかると思います。そして弓の性能も良く揃っていると思います。最近継続して入れられているブラジル生産の弓は、実は私も購入して使っていますが、本当にコストパフォーマンスが高いですね。 とにかくサラサーテさんの楽器や弓は良く選定され、良く調整されているという印象です。

S: これからKさんの Joachim Schadeはますます良い音になっていくのではないでしょうか、成長が本当に楽しみですね。また時々いらして音を聴かせて下さい。本日はどうも有難うございました。

サラサーテ北見からのコメント

KさんはこのJoachim Schadeの購入を決められたことをご友人に話されたところ、「新作でそんな音がする楽器なんて信じられない。ドイツ物にそんなに大金を出して大丈夫なの??」等々 さんざん色んなことを言われたそうです。
Kさんの凄かったところは、そこでご自分の考えが全くブレなかったこと。そればかりか、それならば実際にSchade の音を聴いてごらんとばかりに友人を当店に引っ張って来られました。そして、お友達の目の前で 「自分は誰が何と言おうと、これからずっとこの楽器でやっていくことを決めたんだ」と宣言されたのです。 それを聞いて私は強い感動を覚えると同時に、楽器をご案内する者の責任の重さを改めて感じ、身の引き締まる思いがいたしました。
もちろん、Kさんの楽器、今ではご友人皆さん誰もが羨む楽器となったことは言うまでもありません。

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