母と神童 ヴァイオリニスト 五嶋みどり、五嶋龍を育てた母親

母と神童

五嶋みどり、龍を育てた母親、五嶋 節とはいかなる人物か?

みどり&龍。五嶋家の謎が今明らかになる!


奥田 昭則著 小学館 1600円

 

MIDORIこと五嶋みどりに五嶋 龍という弟がいて、その子も天才ヴァイオリニストとしてデビューをしたことを知ったとき、私は競走馬ではないが、「血統」というものを強く感じた。

まことに、下世話な話で恐縮だが、どうやら、五嶋みどりとその弟の龍の父親は違うと、その時併せて聞いて、私の驚きと興味は更に倍増した。とするとみどりのお母さんという人の血が相当影響しているのでは?お母さんという人は只者ではないに違いない。と思ったのだ。

この本はその辺を全部明らかにしてくれる。

著者は、事細かに母親、五嶋 節を描写してくれているので興味は尽きない。
しかし、私が読み終えて感じたことは、親と子の関係のあり方である。

自分ができなかったこと、叶えられなかった夢を子供に無理矢理押し付ける。
これは、どこにでもいる親である。
五嶋家の親子関係では、こと音楽に関しては、子供を別個の人格として、その才能、資質を尊重しているのである。
子供の潜在的な能力を見抜き、それを伸ばすために最良の教師、環境を整える。

親はプロデューサーなのだ。

子供は皆、生まれながらにして、何らかの道の天才なのではないかと私は思う。
その道が何なのかを見ぬけずに、その才能を伸ばすことなく、場合によっては、親のやって欲しいことを強要してしまう親が何と多いことか。
親は名プロデューサーでありたいと思う。

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