防音室の出来るまで

10.防音室に付随する設備、その他

防音室はその性質から気密性が非常に高いつくりになっている。なので在室中は常に換気をしていなければならない。
もちろん、空気が出入りできるということはそこから音が漏れてしまうわけで、そこには何らかの対策が必要である。
それを担うのがこの『ロスナイ』という機械である。

元来は冷気や暖気を逃がさず換気をする目的で作られた機械で、エネルギーの損失(ロス)が無い(ナイ)ことから『ロスナイ』と、まるで小林製薬のようなネーミングになっている。
本来は換気のために作られた構造(ロスナイエレメント)だったのだが空気の振動を伝えにくく、音を吸収する働きも持っており、そのためにすぐれた遮音効果も発揮してくれるという、まさに防音室にとって一石二鳥の優れものマシーンなのである。

外観はエアコンを小さくしたようなもので、ファンが回って換気を行うことになる。だから厳密には全くの無音では無いが、作動音は弱であれば楽器を弾いている分には全く気にならないレベルである。



ロスナイの外側部分。排気口部が見える。
空気は家の外ではなく防音室外部(家の中)とやりとりをすることになる。

防音室の場合、当たり前なのだが、 楽器の音が外に漏れないということは同時に部屋の外の物音が聞こえないということで、そのために色々と困ったことが生じる。
電話がかかってきたり、来客があっても、呼び出し音、チャイムの類が防音室内に居る限り聞こえないということになってしまうのである。
次にご紹介するのはその対策である。

電話は子機を増やす、あるいは防音室内にその時持ち込むことなどで簡単に対策が取れると思うが、問題は玄関のインターホン類である。
親器が増設できれば、それを用いて通話等が可能になる。ただ、その増設した親器でどんなことができるかはメーカーや機種によって制限を受けることになるので、機種名を検索してどういった機能に対応しているかを調べる必要がある。
幸運にも、当マンションの場合、ドアの解錠、通話までできる機能を持った増設親器が使用できることがわかったので、それを壁に取り付けてもらった。

そして、もうひとつは火災報知機の増設。
それは防音室に居ると、万が一他の部屋で火災が起こって非常ベル等が鳴ったとしても聞こえないためで、台所と連動する火災報知機を防音室天井に取り付けた。

あと他に行った電気工事としては、エアコン工事がある。
これも部屋に穴が開いている部分なので、そこから音が漏れる要因となる。専門の業者以外に依頼する場合はその点きちんと対策を考える必要がある。
また、お掃除機能がついた機種で内部にゴミをためずに外に捨てるタイプだと遮音上問題があるという話しも聞くので、エアコンを新規に購入する場合は機種等も業者によく相談したほうが無難である。

次に防音室に限定した話題ではないので 番外編 といたしまして、楽譜収納、家具類についてレポートいたします。

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