ヴァイオリンを選ぶとき・間違いやすいこと・気を付けること・その1

私も楽器を仕入れるときは一人の買い手でもあります。そういう意味では、そのときは皆さんと全く同じ立場であると言えるでしょう。
皆さんと同じ一人の買い手でもある私が日常楽器を選ぶときに気を付けていること等お話していきたいと思います。

ネックの太さには惑わされるな

ヴァイオリンのスクロール(渦巻き)

 「選ぶときはネックの太いヴァイオリンはやめておいてね」と先生に言われましたというお客様がよくいらっしゃるのですが、皆さんもそのようなことを先生や他の人から言われた経験はありませんか?
確かにネックの太さやその形状は弾きやすさに大きな影響があります。手の小さい女性の方、背は大きいのだけれど小指が少し短い方などはネックが太いと指が届かない、弦が押さえにくいというようなことがあります。
また、ネックの形状によっては左手の親指がしっくりこない、安定しなくて、弦が押さえにくいことがあります。
このような状態ですと、演奏するときに弾きにくさを感じ、かなり支障が出てきます。この状態で無理をすると、ひどいときは腱鞘炎になってしまうようなことさえもあります。

ですから、確かに先生のおっしゃるように、ネックの太過ぎる楽器は、手が小さい方、指が短い方の場合、演奏に支障が出たり場合によっては手の故障に繋がることもあります。ですから、「ネックの太過ぎるヴァイオリンは選ばないように」という先生のアドヴァイスはあながち間違いではありません。

しかし、試奏したときに、音が良い楽器であったり、自分の気に入る楽器であったのに、ネックが太いという理由だけでそのヴァイオリンを選ばないというのは間違いです。せっかく良いヴァイオリンが目の前にあるのに、それでは勿体なさすぎます。
と申しますのはネックの太さというのはある程度、弾かれる方の手の大きさに合わせて削って細く加工することができるからなのです。

どちらかというと、弦楽器は海外から来ることが多いですから、体格の大きい外国人に合わせてネックが太めに作られている場合も少なくありません。でも、そういった楽器でも、ネックを削ることによってご自分の手の大きさに合わせてカスタマイズすることが可能なのです。

もちろん、販売前にそれをやってしまいますと、様々な手の大きさのお客様がいらっしゃるので収拾がつかなくなります。だいいち、一旦細くしてし
まったネックを太くするには、ネック継ぎという手法で、ネックを新調しなくてはならないのです。これは簡単にはいきませんし、費用もかかってしまいま
す。ですから、ネックを削って細くするのは購入後でなくてはなりません。

使われてきた楽器などは、先に書いたような奏者によるカスタマイズや摩耗によりネックが細くなり過ぎている楽器もあります。そのような楽器は上記の
ネック継ぎを施すことになります。これは先に書きましたように、費用が結構かかりますので、ネックが太い楽器を選んで、購入後に削って細くする方が楽でもあり、お金もかからないということになります。

まとめ

太さは気にしない先ずはネックの太さは気にせずに、
つくりの良いヴァイオリン、性能の良いヴァイオリン、
気に入る音のヴァイオリンを選びましょう。

ネックの太さは演奏する際の弾きやすさに大きく影響しますが、ヴァイオリンを選定するときはあまり考慮しなくて大丈夫です。
何となれば、太すぎるネックは削って細くできるし細すぎるネックはネック継ぎにより適切な太さにできるからです。
ただし、ネック継ぎは時間と費用がかかるので、太いネックを細くする方が楽で費用もかかりません。

 

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