ヴァイオリンの価格はどうやって決まるのでしょうか?

ヴァイオリンの価格はどうやって決まっているのでしょうか?

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その第一歩は製作家の手を離れるとき。製作家自身が楽器の価格を決めます

それが最初のヴァイオリンの価格の基準となります。
それはどうやって決っているかというと、ヴァイオリンは1台作るのに2、3か月の期間を要しますのでその手間賃、労働の対価が1台の楽器の価格の根拠、基準となります。
それは最低でも60万円~80万円くらいにはなるでしょう。しかし、それは楽器の出来不出来には関係なくその価格になります。なぜならば、趣味では無く、職業としてヴァイオリンを製作しているからです。それくらいの金額はもらわないと2、3か月の労力に見合わないというこなのです。それが良い楽器かどうかはまた別問題なのです。(例えば、髪の毛を切りに美容室や床屋などに行かれた場合、カットの上手い下手にかかわらず、一定時間の技術料として、相場と思える料金は支払わなくてはならないでしょう)
その2、3か月の手間賃も、有名な製作家であったり、古くなって骨董的な価値を産むヴァイオリンであったりするとその価格はどんどん上がっていきます。需要と供給の関係で、欲しいという人が多ければ、その楽器の値段は吊り上っていくのです。

一方、世の中には10万円や30万円で売られているヴァイオリンもあります。
それはどうしてなのでしょうか?

その理由は大きく分けて3つあります

・その一つは、10万円、30万円でできることしかしない、省力化、コストダウンによって製作されているからです
 10万円、30万円で作ると決めて、その金額でできることしかしない。悪い材料を使ったり、スプレーでニスを吹いたりと。だから10万円、30万円で売れるのです。これはいわゆる量産品と呼ばれているヴァイオリンになります。           

・もう一つは、古い傷んだヴァイオリン、壊れていて修理が必要なヴァイオリンは安く仕入れられるからです
5万円で仕入れたヴァイオリンに25万円相当の修理をして30万円で売る、5万円相当の修理をして10万円で売るというような方法です。もしこのヴァイオリンは5万円ですが後で修理代が25万円かかりますと言ったら買う人は誰もいないでしょう。しかし、職人がひまなときにコツコツ修理して5万円や25万円相当の修理をしたとすれば、古い楽器でも10万円や30万円で販売できます。ただ、そもそも5万円で仕入れられたヴァイオリンというのは、まず傷んだヴァイオリン、壊れたヴァイオリン、つくりのおかしなヴァイオリンであることがほとんどであって、これらのヴァイオリンをいくら修理したからといって、まず高い性能を期待することはできません。これらは道具としての資質を著しく欠くヴァイオリンが多いのです。古いからといって、モダンやオールドと呼べるヴァイオリンでは決してありません。

・最後の理由は労働力の安い国で作るからです
これなら伝統的な工法を使い、時間をかけて丁寧に作ってもヴァイオリンの値段を低く抑えることができます。その代表が中国で生産されるヴァイオリンです。

もうおわかりだと思いますが、1台作るのに60万円~80万円はかかってしまうヴァイオリンの値段を低価格に抑えるには3番目の製作方法を採るのが一番適しているということになります。

もちろん、労働力の安い国で作ればすべて低価格で優れたヴァイオリンが出来上がるというものではありません。そこから良い楽器を選び出してくるというのは楽器商の腕の見せ所だと思います。ただ、労働力の安い国でしっかりとした指導の下にヴァイオリンを作らせられれば、他の二つの方法と比べ、はるかに良いヴァイオリンが出来上がる可能性が高く、そこから良いヴァイオリンを選び出せる確率が確実に高くなると言えると思います

 

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