Jochen Voigt 1991 Munchen Old Finished Stradivari copy

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新作ドイツヴァイオリンのご案内。

私だけでしょうか?この楽器を最初に見たとき、Stradivari 1715 “Il Cremonese” を思い浮かべたのは・・・。もっとも、私は妄想癖が強いとよく人に言われるのですが・・・。

もちろん細部を見れば、裏板の杢の向きが少し違うとか色々文句はつけられるのかもしれません。でも妄想に耽っているときにはそんな細かいことはあまり気になりません。ぱっと見た瞬間のインスピレーションが何より大切なのです。

ドイツにはこういった仕上げを得意とする製作家の代表としてJoachim Schade Halle がいますが、その他にも写真集などを見ますと、この手の仕上げを上手にこなすヴァイオリン職人が結構いるようです。
でも 現代イタリアのヴァイオリン製作家には新作ヴァイオリンにこのような綺麗なアンティーク仕上げ、オールド仕上げを施す人はあまり見かけません。
それはいったい何故なのでしょう? 多分 イタリアには「新作は年月を経てのみ姿を変えるべきであって、最初から年をとって見えていてはいけない」という厳格な信仰のようなものがあるのに違いないと思い、あるイタリア人製作家に質問してみると、「みんな、ただ面倒くさいからやらないだけじゃあないかな」 という拍子抜けするような答えが・・・ 。
アンティーク仕上げには楽器製作とはまた別の分野の技術が必要となることは確かで、それが楽器を作るうえで意味のあることなのか、そうでないのか、それは製作者の価値観によって決められることだと思います。要は良い楽器、音の良いヴァイオリンを作るためであれば、どのようなアプローチをしてくれても良いと私は思います。もし、それこそが彼にとって良いヴァイオリンを作るための原動力となっているとしたら、それを止めさせることはできないし、止めさせてはいけないと思います。

これだけ見た目で妄想を膨らませてくれて音がパキパキの新作ヴァイオリンのままだと購入した後に本当にがっかりして力が抜けてしまいますが、このヴァイオリンは音を出した瞬間にきっと思わず笑みがこぼれるはず。見た目から想像したとおりの、全くその期待を裏切らない音を出してくれます。
密度で聴かせるというよりは漂うような音の拡がりで。音量というよりは倍音で。そういった音色、音質を持つヴァイオリンです。

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