Giuseppe Vincenzi 2003 Modena

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クレモナ以外はイタリア新作ではないと思っていませんか?

もしそうだとしたら、それは大きな誤りかもしれません

この楽器は、もはや画一的になってしまって各々の製作者の特徴の薄いクレモナ新作ヴァイオリンを見慣れた方にはかなり個性的なものに映るのではないかと思います。
隆起、ニス(オイルニス)の質感、コーナーの長さ、アウトライン等々あまりクレモナでは見ないスタイルだからです。

ニスや隆起は画像からは伝わりにくいと思いますので、ここでは コーナーを見てみてください。
この楽器のコーナーは太さ、長さ、丸みなどが絶妙にバランスしています。これは決して偶然ではなく、念入りに考えられた末のものであるはずです。

コーナー部の長さ、太さ、丸み、(4つのコーナーのそれぞれの)方向など、これらはほんのちょっと違っただけで、驚くほど楽器の表情を変えてしまいます。それだけ微妙で、怖いところなのです。

もちろんコーナーからは音が出るわけではないので、その長さや形によって音が変わってくるわけではありません。
そういった意味では、「どうでもよい」ところなのかもしれません。しかし、こういったところにまで神経を行き届かせることができる製作者というのは、往々にして楽器づくりの何たるかを良く知っていることが多いと言えます。結果的に、楽器の音についても間違いの無いことが多いのです。

クレモナでは、楽器を見る限り、このようなところに神経を使える職人、こういう部分の細工の重要さを知っている職人は、今はごく数人のように思えます。
最近のクレモナの楽器がつまらなくなってきている、どれも同じで個性が無く見えてきているのはそういったところに要因があるのかもしれません。

低音が充実しながら、もやつかずにはっきりした高音を持っていますので、全体的に落ち着いていながらメリハリのある音も出せます。鳴るのだけれどどこか物足りない、個性が無いと新作楽器にご不満をお持ちの方、是非この楽器をお試しになられてみてください。

残る問題は価格だけでしょう。
おそらく 値段を伏せておいて音で対決させたら、この楽器に負けるモダンイタリーが続出することでしょう。改めてこの楽器の値段を聞いたら、きっと気が抜けてしまわれると思います。モダンイタリーと比べる相手としてはあまりに値段が安すぎますから・・・。

モダンイタリアの楽器と充分戦えるつくりの特徴、音の味わいの深さがこの楽器にはあります。</>

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