バイオリン(ヴァイオリン)販売・専門店・
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Fabio Dalla Costa 1999

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イタリア新作ヴァイオリン Fabio Dalla Costa 1999
ここのところヨーロッパからの輸入品はユーロ高の影響で軒並み値上げになってきていますね。それは弦楽器業界も例外ではございません。
弦も9月1日から値上げになりました。ドミナントの価格は10年前と比べると倍になっていますね。小物とはいえ積もり積もればその影響は少なくないはずです。
まして、楽器となりますと金額が金額ですので値上がりの影響はは驚くほどのものがございます。

そういった中でユーロ高以前に仕入れることができたヴァイオリンをご案内いたします。
今後はこの価格でお出しすることは無理ですので、イタリア新作ヴァイオリンや Fabio Dalla Costa にご興味のある方はこの機会に是非ご覧になってみてください。
Fabio Dalla Costaの経歴についてはもはや解説は不要と思われますが、Morassi派の代表的な製作家で、厚めに塗られたニス、裏板の美しい細かな杢などは、まさに見ごたえ充分。きっとイタリア新作ヴァイオリンを所有する喜びを満喫させてくれることでしょう。
ニスの厚いヴァイオリンは鳴らしにくかったり、音が硬い、弱音のニュアンスに乏しいなどの欠点があるものなのですが、不思議なことにこのヴァイオリンはそれを微塵も感じさせません。 むしろ厚みのある、温かみのある音色は、これが本当にクレモナ新作ヴァイオリンなのかと驚かれるに違いありません。

このヴァイオリンはパリのコンペティションに出したもののため、楽器内部には焼印がなく、ラベルも後から入れております。ですからラベルがやや浮いている感がありますが、コンクールに出したためで、怪しいことはございません。
彼の他のヴァイオリンに比べますと、やや隆起も高く雰囲気が柔らかく感じます。
最近彼の最新2015、16年作のヴァイオリンを見る機会がありましたが、裏板の杢を薬品処理をしているのか、下地ニスの処理の方法なのかわかりませんが、以前よりも濃く、黒く出しているようで、以前のような透明感、杢が角度によって動いてキラキラ光る感じが失われてしまった気がいたしました。これだと、杢は濃く見えはしますが、立体感がなくちょっと安っぽく見えないかなあと個人的には思います。昔の杢を濃く染めない仕上げの方が私は断然好きですね。