バイオリン(ヴァイオリン)販売・専門店・
弦楽器サラサーテ・東京(渋谷)から25分

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ヴァイオリン(手工弦楽器)の価値判断と定説

楽器の価値は何で決まるか

演奏者の目 楽器店(鑑定家)の目
1.音色 1.製作者(製作者が誰で本物かどうか)
2.楽器のコンディション 2.楽器のコンディション(傷、ヒビ、割れ等がないか)
3.製作者 3.音色

多くの人がヴァイオリンは全て古くなると価値が出ると思っているようですが、それは間違いです。
それが本当なら300年後には、世界中に高価なヴァイオリンが溢れかえっていることになります。
価値の出る条件としては、有名な製作家が作って本物であること、楽器のコンディションが良いこと、
この2点を満たさないと価値が出ることはありません。
個人間での売買では特にこの辺にご注意ください。後でとんでもないことになりかねません。
でも楽器の場合、価値=お金ではないはずです。一番大切なのはをその楽器の「価値」見出すのは使う本人であって 決して 他人ではないということです。世間の評判、他人の評価・意見にあまり振り回されてはいけません。
そのことに早く気づくべきでしょう。
製作家の知名度、真贋はコレクターかマニアに任せておけば良いのです。
演奏する人は、楽器の基本的なつくり、 健康状態(コンディション)にのみ気をつけていれば良いのです。

ヴァイオリンは古いほうが良い?

古くて(1800年代)で作者のはっきりしたコンディションの良い楽器はイタリア物だったら1,500万以上します。
もしそれぐらいの年代のものが100万円以下で手に入るとしたらお買い得ではなく、
まず、つくりが劣悪、コンディションが悪い(傷、割れ、虫喰い、板の厚みが不均等)
等を疑ってみるべきです。形がおかしかったり、寸法が違ってたり する楽器は素人が作ったものの可能性もあります。

新作楽器はすぐには使えない(最初は鳴らない)

Stradivari(ストラディヴァリ)の楽器は当時から名器でした。
今鳴らない楽器が突然何年か先に名器に生まれ変わる訳がありません。
確かに 弾き込むことによって楽器の音は変わっていくことは事実ですが 好きでない音色が好みの音に変わったり、
鳴りが大きく変わることは ありません。
鳴らなかったりクセがあるのは、ほとんど作り方(板の厚み等)に 問題があるのです。
構造上の欠陥は経年変化によって改善されることはありません。
こういう楽器とは最初から付き合わないことです。
音色が気に入らなかったり、鳴らない楽器をいつかはいい音になると信じて 毎日弾き続けることほど、つらいことはありません。

新作ヴァイオリンの価値は妥当か?

無傷で健康なことが保証されている新作ヴァイオリンはヴァイオリンの機能面からはほぼ理想的です。
ただ、いくらコンクールで賞を取った作家のものであっても、新作は新作です。100年前に作られ、弾き込まれ、評価が定まってきたような楽器と同列には評価できません。
賞を取った、有名というだけで値段が高くなってしまうことには疑問を持たざるを得ません。
大切なのは、つくり、音が価格に相応しいものかどうかでしょう。

イタリア製でなければだめ…ファニオラでなければだめ…

有名作家の作品にも出来不出来はあります。コンディションも取り扱われ方によって様々です。それを、有名作家のものであれば何でも良いとか、イタリア製以外は目も向けないというのは愚かなことです。
盲目的なブランド志向はニセ物をつかまされたり、値段を釣り上げられる要因となります。