ミッシェル・シュヴァルベ|ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン名演集

ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン~シュヴァルベ名演集

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ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン~シュヴァルベ名演集

バルトーク(セーケイ編):ルーマニア民俗舞曲
アルベニス:マラゲーニャ
ドビュッシー:ミンストレル
ラヴェル:ツィガーヌ
クライスラー:前奏曲とアレグロ
サラサーテ:スペイン舞曲集 作品22 第1番 「アンダルシアのロマンス」
サラサーテ:スペイン舞曲集 作品23 第2番 「サパテアード」
ストラヴィンスキー:ロシアの歌
ヴィエニアフスキ:スケルツォ・タランテラ

ヴァイオリン:ミシェル・シュヴァルベ
ピアノ:カール・エンゲル
録音:1970年 4月

ミシェル・シュヴァルベはカラヤン時代のベルリンフィルで活躍した名コンサートマスターとして知られています。ベルリンフィルの数々のレコーディングの中、例えばR.コルサコフの『シェエラザード』、ヴィヴァルディの『四季』、R.シュトラウスの『英雄の生涯』等で彼の名演奏を聴くことができます。
またアンセルメ、スイス・ロマンド管のストラヴィンスキー『兵士の物語』、ピアノのイングリッド・ヘブラーと共演したモーツァルトのピアノ四重奏曲などのディスクでも彼のヴァイオリン演奏は聴くことができました。
しかし純粋なソリストとしての演奏となりますと極めて少なく、以前HPでご紹介したCD、 コンマスの実力を見よ とここでご紹介するリサイタル盤ぐらいなのではないでしょうか。
このディスクは1973年8月新譜としてLP レコードで発売されたものということですが、それ以来再発売されることはなく、実に40年近く眠っていたことになります。世界初CD化とのことですが、復活させてくれたタワーレコードの企画にひたすら感謝です。

シュヴァルベはポーランド生まれ。ワルシャワ音楽院でアウワー門下のモーリス・フレンケルに師事、10歳でリサイタルを開くほどの神童だったとのことです。その後、パリ音楽院でジュール・ブーシュリ、ジョルジュ・エネスコらに師事しました。1944~46年スイス・ロマンド管のコンサートマスターを務め、1957年にカラヤンの要請でベルリンフィルのコンサートマスターに就任しました。以後1983年に退くまで、彼がカラヤン・ベルリンフィルの黄金時代の屋台骨を支えてきたと言えるでしょう。

演奏は名コンマスらしく、冷静で曲の全体を見通したすっきりとした演奏で、いかなる時でも感情にまかせて弾き飛ばすようなことはありません。どの曲も虚飾を捨てた誠実な真面目な演奏を聴かせてくれますが、決して物足りなさはありません。ツィガーヌ冒頭の仄暗い雰囲気、スケルツォ・タランテラの丁寧な発音等聴きどころは沢山あります。

使用楽器はライナーノーツに因りますとStradivari 1709年(かつてバイエルン王ヨーゼフ・マクシミリアンが所有していたとされる)とのことです。録音の年代のせいか、ピアノの音は高音が丸みを帯びていますがヴァイオリンの音は充分鮮明に聴くことができます。